Corsair製ヘッドセットをしばく

■2012年3月14日

Corsair製ゲーミングシリーズヘッドセット、
「Vengeance 1500 CA-9011112-WW」をレビュー。
ブランド名は「ヴェンジェンス」。

復讐とか仕返しっていう意味です。

愛用のロジG35がポッキリ折れたので中継ぎ購入。

1:Vengeance 1500 外観
黒プラスチックとマットアルミで覆われ、青いラインがデザインポイントに。
いかにもCorsairらしい配色センス。
ゲーマーのツボを押さえていらっしゃるよ、ニクいね。
手前はただのビールです。
このアルミは関係ありません。
イヤーパッドのアーム部分にはコルセアのロゴマークが刻印されている。
つや消し処理を施され、アーム自体に指紋は目立たない。
また、稼働する関節部分には金属製のスペーサーが確認できる。
ロジG35のような、「装着しようとしたらポッキリ折れる」という糞仕様でないのは確か。
仕上げ含め、見た目は非常に良好。
アームの調整も左右それぞれ3cmちょっと。
調整中でもヘシ折れそうな印象はなく、至極頑丈である事が分かる。
また1cmの区間に5回ほどノッチがある。
2~3mmずつの微調整が可能となっている。
頭部が締め付けられるというケースは少ないはず。

見た目の好感度は非常に高い。
続いて装着してからの印象を。

2:装着時のメリットとデメリット
何より手放しで評価したいのが、このイヤーパッド。
マイクロファイバー、いわゆるソフトクッション素材で出来ており、
肌との接触が心地よい。ゲーミングと謳うヘッドセットの大半は、ここに合皮素材が使われる。
経年劣化で表面が剥がれる事が多く、蒸れやすい。
今回のVengeance1500は、それと対極的だったのゆえ購入の決め手に。
上画像、ヘッドクッションは合皮素材。
ただし、きめが細かく柔らかいため、劣化しにくい丈夫さが感じられる。
内部にはソフトクッションを多量に含むため、頭部圧迫は少ない部類。
ここら辺にコストをかけているなぁ。
問題はココ。イヤーパッドが内側に傾き、パッド下部だけが接触している。
いわゆるネガティブキャンバーがついている。このキャンバー角は修正できません。
そのため装着時、明らかに耳の下部に対する側圧が強い
件のマイクロファイバー素材のおかげで苦痛とまではいかない。
しかし肌に対する圧力は均一であって欲しいのが本音。
関節部分を強固にしたいからか、はたまたヘッドセットを作り慣れていないのか。
この点は私にとって大きなマイナス評価。

さて、ここからいよいよ視聴レビューに。
はじめにお断りしておくが、視聴感覚は大きく個人差を伴います。
用途によっても評価が分かれるだろう事を念頭に置いて頂きたい。

3:視聴レビュー
良い点はドライバーに付属するユーティリティソフトから
手軽に音響効果を変えられること。
ここで、疑似7.1CHへの切り替え、イコライザ、音量の各種を変更できるが・・・
上記セッティングは純粋なBypass設定。
つまり特殊音響効果は一切無し。
Vengeanceヘッドセットの誇る50mmユニットをありのまま堪能できる。
耳より大きなこのユニットのおかげで、FPS中での方向性や距離が判断しやすい。
下手にサウンドカードを付けて弄るより、よほど臨場感がある。
・・・しかし、だ。
初期に設定されたイコライザーモードはどれも誇張しすぎている。
加えてDOLBY PRO LOGIC (ヘッドセット用の音響効果)や
疑似7.1CHに設定すると最悪。
重低音の響きだけが残り、位相性が一気に悪くなる。
また、残響も激しくなり、中高音が細くなり耳障り。
ソフトウェアの改良が無ければ、これらのチューニングは使うべきでは無い。
FPSをするなら、黙ってBypassモードが最適
もしも弄りたいなら以下の設定がオススメできる範囲か。
ヘッドセット特有に強調されていた8K帯域をわざと上げ。
250と8Kを谷間の起点としてW型にする。さて、締めくくりに不愉快な点を2つ挙げよう。まず1点。
イコライザーは、周波数の書かれた数値をクリックすればキーボードから操作可。
しかし、各方位の音量調整は全てマウス操作のみ
微妙な左右のズレもマウスでチマチマ動かさないとあかん。
そして2点目。
マイクの出力ON/OFF切り替えがコード途中のコントローラーのみ。
当然ランチャー等のウィンドウからも操作できるが、ゲーム中にそんな所は使わない。
ゲーミングを謳うなら、マイクブームを上にあげたら出力OFFでしょ。
もしくは、据え置きコントローラから操作できないと・・・
コード途中のスイッチなぞいちいち触れない。

結論。

良いのはイヤーパッドと50mmユニット、外観の質感。
そこまで。
かゆい所に手が届かない機能性や役立たずな音響効果。
操作しづらいUIに訳の分からんアイコンボタン。
マイクもキー操作音を拾うわで敏感すぎ。
これっぽっちもゲーミングヘッドセットじゃない。
駄作、40点
他のCorsair製品を知っているだけに失望感がデカイ。
Razer Tiamat 7.1を入手したので、別途レビューしている。
あちらはあちらで、サウンドカードを必要とするため、
自作ユーザー向けである点で敷居は高い。
USB接続で手軽に臨場感、という点ではVengeanceに軍配。