【SSD】OCZ Vector 256GB をしばく

2012年

OCZ Technology (本社:米国 カリフォルニア州)が満を持して投入した、
フラッグシップSSD 「Vector」 (ベクトル:方位性)

ここでは、SATA 3.0 の雄、
圧縮アルゴリズムの頂点M5Pに対抗できうる存在か、
同じ非圧縮タイプ840Pro と真っ向勝負できうるライバルか。

それを検証してみた頁である。

■OCZ Vector 256GB スペック

まずはデータスペック。

VTR1-25SAT3-256G
容量 256GB
寸法 W69.75*D99.7*H7 (mm)
重量 115g
NAND FLASH メモリ 25nm IMFT製MLC
インターフェース Serial ATA 6.0Gbps
コントローラ Indilinx Barefoot 3
DRAM キャッシュ 1GB
シーケンシャル リード 最大 550MB/秒
シーケンシャル ライト 最大 530MB/秒
4K ランダム IOPS リード 100,000 IOPS
4K ランダム IOPS ライト 95,000 IOPS
動作環境温度 摂氏0~55度
消費電力 アイドル時:0.9W
アクティブ時:2.25W
日本販売代理店 株式会社アスク
保証 5年

次に外観。
フラッグシップらしい気遣いは随所に見られる。

■化粧箱
保証書は外装ビニールに有り。
ここだけは必ず切り取り保管しておくこと。
SSDは初期不良に当たる率も高い。
領収書と保証書、双方なければ対応してくれない場合もあり。
OCZ Vector 256GB
■付属品
ブラケット固定用ミリネジ
5.25インチブラケット
OCZステッカー
取り扱い説明書
ディスク等のメディアは無い
OCZ Vector 256GB 004
■裏面
シリアルナンバーなどが刻印された製造シール
コネクタ類は基盤から直出しのため頑丈
右上のシールを剥がすと保証対象外
OCZ Vector 256GB 003
■表面
一枚もののシールで化粧されている。
ツヤの有無などで立体感を演出している。
他社のSSDより20~30g程度重い。
OCZ Vector 256GB 002

では、いよいよベンチにうつる。
とあるプロフェッショナルからご助言をいただき、Oracle Orion のSSDベンチマークも併用する。

ハードウェア構成は、こちらの core i7-3930K 機にて執り行う。

■ソフトウェア構成

これにより、得意とする4KのI/Oについてより厳密な測定を行うことができた。

ソフトウェア構成
OS Windows 7 Ultimate SP1 64bit
Software Oracle ORION 10.2.0.1.0
Crystal Disk Mark 3.0.2 x64

では、まずOracle Orion からのベンチ結果。
アロケーションユニットサイズ4KB
Small I/O ブロックサイズ 4KB
Large I/O ブロックサイズ 1024KB
にて計測している。

■ベンチマーク結果

詳しい検査基準はHesonogoma Tipsさんと同様にした。
10GB*16個の計測ファイルを用意、2回目のデータ値である。

なお、今回の計測において、Hesenogoma Tips管理者さんより
全面的なご助言・計測基準を頂戴したことを、この場をお借りしてお礼申し上げたい。

lunファイルの作成には、Win標準Appのメモ帳を管理者実行。
読み込ませたいファイルを010~160まで記載した上、「.lun」の拡張子にて保存してあることを
ここに補記しておく。

■IOPS
OCZ Vectore 256GB 010
下部の数値はI/O負荷生成時のスレッド数を意味する。
1スレッド目9419 IOPS
8スレッド目39664 IOPS の最高値をたたき出す。
以降、完全に息切れ。
■Latency
OCZ Vectore 256GB 011
やはり9スレッド目からのLatencyが悪化している。
キャッシュの限界点かと推測される。
■MB/sec
OCZ Vectore 256GB 013
Large I/O時の出力性能グラフ。
これはRead/Writeを混在させた、超高負荷状況での性能だと考えて欲しい。
いわゆる「Crystal Disk Mark 読み」のような単純データとは異なる。

数少ない非圧縮タイプのSSD同士で比較した際、
Samsung製 840 Pro 256GB のような持続力がない事が伺える。

217.51~365.84 MB/secの間で大きく変動する。

では、皆様の大好きなCDM計測へ
比較対象としてご覧になってください。

■ランダム計測 1000MB*5 ディスク使用率0%時
OCZ Vectore 256GB 005
■ランダム計測 1000MB*5 ディスク使用率67%時
OCZ Vectore 256GB 009
やはりと言うか、然るべきと言うか。
2/3の使用率でビクともしなかったコトは評価に値する。
また、公称値から大崩れなく、数値が出る点についても良好と言える。
ただし、カラクリが数点。
Read/Write混在下では、低負荷でこそ威力を発揮しうる点。
また、AHCIドライバのアップデートなくしてこの数値はなし得ない点。
この2点を踏まえると、決して初心者向けとは言い難いのがネックである。

ベンチからの印象。
「Cドライブとしても1点を除き支障なく最適、キャプチャ用、ゲーム用としてもOK」
ほぼ万能である、と言える。

ネックは国内市場での価格だけ。

最後に。

この製品を使うときは、必ずCrystal Disk Info などから
ファームウェアのバージョンを確認して欲しい。

Ver 1.6 では歴代OCZ製品と同様の事象が起こりうるからだ。

それは「BIOSレベルでSSDが認識しなくなる」という悪夢。
執筆時点で既にVer 2.0 のファームウェアが配信されている。

OCZでは更新方法を2種類用意している。
一つはUSBメモリでDOSブートファイルを作成しOS起動無しで行うPC Bootable
一つはOS上からダウンローダーを起動するToolbox

後者はSecure Eraseも出来るためOCZ製品をお持ちであれば、
保存しておいて損はない。

以上を踏まえ、一般向けハイエンドSSDとしての評価点は75点とする。
この点数の意味するところは、万人が同等の結果を得られず、
かつ、初期ファーム/ドライバ更新の見極めをするべき敷居の高さが垣間見えたためである。

それさえクリアできる技術レベルにあるならば
保証期間まるまる5年は戦える逸材であると言い切って差し支えないだろう。