EVGA Z97 FTW をしばく

2015年2月
ASUS Maximus VI GENE(以下、M6G) に変わるMoboとして
再びEVGAに回帰した。

マザボの不良による買い換えだが、M6Gが保証切れから1ヶ月後のため
いっその事買い換えちゃおうという寸法である。

これでASUSは2発連続の不具合。

ということで、グラボよろしく3年保証のEVGAで購入。
しかもEVGAの$30キャッシュバック対象時期。
そちらも申請が通るかチャレンジを兼ねる。

——申請期日を超過してしまい、実証できませんでした——


EVGAをチョイスした理由

 

1.不具合が少ない

経験上の問題で外れを引いたことがないため
ここは人によりけりだとは思う

2.ほぼ全製品3年保証

メモリもマザボもグラボも3年保証
しかも日本語の直接メールサポートもOK

3.国内での希少性

輸入でしか手に入りにくいことも要因。
その分、日本で語り合いできないデメリットもあるが。

以上の3点からEVGA Z97 FTWが第一候補となった。

2月時点での価格は次の通り。

購入元 米国Amazon.com
本体価格 $198.99 決済額24,324円
国際送料 4,634円+輸送保険200円
個人輸入転送諸経費 1,280円
総計 30,438円

やはり円安は強烈にダメージを与えてくる。

購入時は為替手数料を含め、122.23円/ドル。
Moboを直接輸入できる海外サイトはPerformancePCsなど、
ごく一部に限られ、それらで在庫なしのため今回は転送業者を経由した。

2015年5月、あれから3ヶ月が経過し、販売価格は$50ドルも下がった。

型番 142-HR-E977-KR
品名 EVGA Z97 FTW
サイズ ATX規格
メモリー 4DIMM 32GB DDR3 2666MHz+
NIC Intel i217 Gigabit PHY
SATA 6x Intel 6G + 2x  Marvell 88E9182
Audio Realtek Audio ALC898 8ch+Optical
PCI Slot 4x PCI-E 16x slot [1×16/8, 1×8/4, 1×4, 1×1] 1x PCI-E 1x slot
1x M.2 slot

海外で賛否両論あったのは、M.2スロットについて。
標準的な Key B (Socket 2) や Key M (Socket 3)ではなく、Key E を使用。

メジャー規格ではないため、こんにち流通している多くのM.2用SSDは
装填できないパターンが多い。

ここを活用するには選択肢が狭すぎる。
M.2スロット利用を前提としている方は、別のMoboを選んだほうが懸命。

1. 外観をねぶる

さて、ここから視姦タイム。

こちらが外箱

こちらが外箱。いつも通りの黒箱。

付属品はいつも通り。1点、新パーツがあるが後述。

付属品はいつも通り。1点、新パーツがあるが後述。

 

Z97 FTW 正面観 PCIe x1スロットはチップセット制御。

メモリ上部に着脱ノッチが付く。

メモリ上部に着脱ノッチが付く。

メモリ下部が固定式。これによってグラボを挿したままでもメモリの着脱がしやすい。

メモリ下部が固定式。これによってグラボを挿したままでもメモリの着脱がしやすい。

マザボ下部にUSB2.0端子が1基。ビープ用スピーカーも健在。

マザボ下部にUSB2.0端子が1基。ビープ用スピーカーも健在。
PCIe x1 スロットの右部にあるのは前述のM.2スロット。用途は極小のKey E仕様。

I/Oパネルは至極一般的。繊維のほつれなどは見当たらない。

I/Oパネルは至極一般的。繊維のほつれなどは見当たらない。

丸電池はPCIスロットの上部。着脱がしやすい。そしてこれが今回の売り。I/Oカバー。

丸電池はPCIスロットの上部。着脱がしやすい。そしてこれが今回の売り。I/Oカバー。

唯一の妥協点となったのは、ケース用USB2.0端子が1基しかない点。
Cosmos IIではケース用USB2.0が2基あるため、不足する。
全てを活用することもないので、ここはすぱっと諦め。

ちなみにI/Oカバーは今や各種「自称ゲーミング」マザボがこぞってパクり始めている。
見栄えがよろしくなるので大賛成。

EVGAはゲーミングと呼称せず、どちらかというとOC向けに当たる当基板。
無駄なオンボード用サウンドチップも搭載せず、非常に潔い。
またPCIスロットごとにコンデンサを装備。

安いゲーミングマザボはPCIスロットにコンデンサすら積まれていない。

安いゲーミングマザボはPCIスロットにコンデンサすら積まれていない。

2010年ごろEVGAのマザーボード開発チームがSapphireに流れてから
パッとしなくなったEVGAだった。

X58やZ87など過去作と比べどこまで進化したかも見ものである。

2.UEFI(≒BIOS)をねぶる

ここからはEVGA Z97 FTWのセッティングへ。
他のマザボよろしく、Deleteキー連打でUEFIへ移行できる。

2. UEFI (≒BIOS)をねぶる

ここからはZ97 FTWのセッティングへ。

EVGAZ97A01

画面上部には現在のVcore電圧などがグラフィカルに表示される。
OVERCLOCKのタブで倍率、Vcoreなどを制御。

ここでは倍率をマニュアルで40倍、BCLK 100.17と誤差分を微修正。
加えてVoltage ControlにてVoltage ModeをAdaptiveに、
Voltage Taget を1.120V、Offset Voltage +15としている。

他はいったん弄らず、次のメモリー制御へ。

EVGAZ97A02

OCメモリを使用している場合は、ここからX.M.Pに切り替えられる。

ひとまずテストのために、XMP Profileで読み込み、電圧をデフォルトとした。
手打ちで更にOCしたい場合は DIMM Voltageと、下位のタイミングを入力していく。

さらにADVANCEDのタブではステートなどを触っていくが、
まずは弄らず、BOOTタブへ。

EVGAZ97A03

BOOT設定はこのタブ。

ここでBOOTの優先順位を切り替えられる。

EVGAZ97A04

最後にSAVE&EXITタブ。ここの末項にBIOSアップデート項目がある。

従来のEVGA機と異なり、非常にカンタンで近代的になった。

公式サポートからDLしてきたBIOSファイルをUSBメモリーに保存。
そのUSBメモリーが上画像Boot Overrideに認識されていれば、
BIOS Firmware Update へ移行できる。

あとは指示に従って更新していくだけで済む。

執筆時点でBIOS Ver1.08まで確認できている。
必要とあれば、こちらからダウンロードされたし。

3. 電圧制御を視る

使用するソフトはOCCT Ver4.4.1。
電源からの直接測定ではないが、参考に。
ちなみにテストでは、Vcore 1.14V 4.0GHzにて計測。
メモリはX.M.Pにて1.5V 2133MHzのOC仕様とした。

テストは10分間で開始と終了に1分ずつのアイドルを設けてしばいた。
結果が下のとおりである。

+12Vが安定しない。11.8~11.9Vで細かく揺らぐ。

+12Vが安定しない。11.8~11.9Vで細かく揺らぐ。

こちらはMaximus VI GENEのときの +12V測定。 違いは一目瞭然。

こちらはMaximus VI GENE (以下M6G) のときの +12V測定。 違いは一目瞭然。

同じ電源、同じCPU。
マザボを交換しただけでここまで違うものだろうか。
ASUSのDIGI+ が優れているのだろうか。

おかげでi7-4770Kにおける4.0GHz時でのVcore電圧にも違いが生じる。
M6Gの時は1.075V、Z97 FTWでは1.14Vが下限値であった。

このことから察するに電圧制御は圧倒的にDIGI+が優れているのではないかと感じる。

DRAM Voltageは比較的安定。 これを誤差と見るか、手打ちOCの際には少し盛り気味が良いかもしれない。

DRAM Voltageは比較的安定。
これを誤差と見るか、手打ちOCの際には少し盛り気味が良いかもしれない。

Vcore電圧はCPU-Z読みで1.14Vから1.21Vと若干の変動あり。

4. 総論

個人輸入という敷居がクリアできるか否かで、一つの選択肢となり得る良マザボ。
海外の、特にアメリカ市場の価格がダイレクトに影響するため、お手頃にもなっている。

もの自体、ATX規格という標準的なサイズ。
他のメーカーにない親切設計がそこかしこで散見できる。
かゆい所に手が届いた、というのが素直な感想。

ASUS R.O.Gシリーズに劣る電圧制御がネックとなるケースもある。
キチキチまでにOverClockしたい方には向かない。

また、USB2.0端子、SATA端子など、不足気味な装備もある。
M.2スロットもマイナー路線を実装してしまっている所は人によって評価が分かれるところ。

今所有する他のパーツ群が何か。

そこに尽きるだろうが、以上を踏まえて私の評価は75点。